コミュニケーションが苦手な人が接客業をすることについて、どう思うだろうか。
人と話すことが苦手な人にとって、人と接することこそが仕事である接客業はまさに正反対の職種。向いてないからやめた方がいい!と多くの人は思うのではないだろうか。その一方で、あえて挑んでみることによって、荒療治的な感じで治ってしまうのでは…という考えもあるかもしれない。
だが、コミュニケーションが苦手だという性質はそう単純でもないぞと私は思う。
私も他人との会話を苦手とするうちの一人だ。いわゆる”コミュ障”の自覚がある。さらに、克服したいと思い接客に挑戦してみたことがある。
コミュ障は接客をすれば本当に克服できるのか。実際に経験してみた私としては、接客をすることによって完全に克服するのは難しいと思っている。ただ、克服への第一歩にはなると思う。そう思った理由についてこれから説明していこう。
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コミュ障は接客で治るのか?
接客のおかげで改善できたこと
接客を経験することで良くなったと感じるところは、いろいろなお客様と接したことにより人に慣れてきたということ。
接客をしていれば、様々な年代の人や、プライベートでは絶対関わらないだろうなって人とも接する機会がある。コミュ障の原因の一つに、人と関わる機会が少ないってことが挙げられる。
単純に人と接する機会が増えたことによって、人への恐怖心が軽減されていったのだろうと思う。人と話すときに過剰に緊張しなくなったり、相手の目を少し見れるようになったりといった進歩が見られた。
また、人と接する場面でどのように振舞えばいいかを他の従業員をお手本にして学ぶことができたのも大きい。言葉遣いを知らなくて何を言えばいいか分からない、なんてことも割と多くあるのだ。
コミュ障にとって不足しているのは経験だから、仕事として強制的に人との関わりを増やすことはいい治療かもしれない。”荒療治”というのもあながち間違っていないとは思う。
未だに残るもの
しかし、根本的な解決にはまだ至っていないように思う。私の場合、接客を何年か経験した後でも、未だに人と接することが怖いと思うときがある。その原因について、よく考えてみた。
すると、私の元々の性質である繊細さや人より考えすぎてしまうようなところは、接客業を通しても消えてはいなかったことに気付いた。それゆえに、コミュニケーションに対するしんどさが未だに消えていないのだという結論に至った。
全員ではないかもしれないが、コミュ障の人は相手の気持ちを気にしすぎてしまう性質をもっている人が多いのではないだろうか。
コミュ障が接客するならゆっくりと
接客を経験することによって、コミュ障の人に足りない経験を補うことはできる。何度も経験を積み重ねることによって、コミュニケーションへの苦手意識は小さくなっていくだろう。
一方で、元々持っている性質を接客によって変えることは難しいとも思う。コミュ障は繊細で気にしすぎる性格も原因になっていると感じるが、その性質を変えることは簡単ではない。
完全に克服とまではいかなくても、少しでも改善したいと思う人がいるならば、接客に挑戦してみるのも手だと思う。ただし、繊細な人はあまり無茶をしないように気を付けて欲しい。まずはアルバイトとして短時間で働いてみるなど、ゆっくりと慣れていけばいい経験が得られるはずだ。
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